狂犬病予防注射
狂犬病はいったん発症すると治療法がなく、ほぼ100%助からない怖い病気です。日本では狂犬病の発生はありませんが、世界中では年間約6万人の方々が狂犬病で亡くなっています。人の感染の9割以上が犬からの感染であり、飼い犬に予防注射をすることでパンデミックを防ぐことが重要です。
混合ワクチン接種
1つの注射で複数の病気を予防できるワクチンを混合ワクチンと呼んでいます。当院ではWSAVAワクチネーションガイドラインに則って混合ワクチン接種を行なっています。
混合ワクチンで予防できる主な感染症
- 犬ジステンパー
- 犬伝染性肝炎
- 犬パルボウイルス感染症
- 犬アデノウイルス2型感染症
- 犬パラインフルエンザ
- 犬レプトスピラ感染症
フィラリア予防
フィラリア症(犬糸状虫)は、蚊が媒介する寄生虫です。蚊に刺されることでフィラリアの幼虫が犬の体内に侵入し、最終的には心臓に寄生することで心臓病を発症します。死に至ることもある怖い感染症です。犬フィラリア症は投薬で防ぐことができます。
予防期間
5月から11月頃
※2023年現在、名古屋市における最低限予防するべき期間です。
※より確実な予防のために通年投与をお勧めします。
※蚊の発生の多い地域や気温などによっては、予防期間を長く設定することがあります。予防時期については必ず獣医師と相談してください。
ノミ・マダニ予防
ノミやマダニは皮膚炎やアレルギー、吸血による貧血などを引き起こしたり、他の病原体(バベシアや瓜実条虫、SFTSなど)を犬に移すこともあります。ノミとマダニは一年中感染がみられますので、通年投与がおすすめです。
消化管内寄生虫症
回虫、鞭虫、鉤虫などの消化管内寄生虫症です。必ずしも下痢をするわけではありませんので、「下痢をしていないから大丈夫」ではありません。
去勢手術・避妊手術
若いうちから避妊・去勢手術を行うことで、特定の病気の発生率を抑えられます。望まない妊娠を防いだり、発情行動や発情期の体調不良などを防ぐ意味もあります。
かわいいワンちゃんのことを考えると、手術を受けさせるべきなのか悩んでしまいますよね。大切なワンちゃんの将来を考えて、去勢手術・避妊手術について早いうちに決断しましょう。
オスの場合
精巣腫瘍・前立腺肥大・肛門周囲腺腫・会陰ヘルニアなどの病気を予防できます。
メスの場合
子宮蓄膿症・卵巣腫瘍・乳腺腫瘍・子宮水腫などの病気を予防できます。
歯磨き
口の中の健康を維持し、歯周病や口臭などを予防する効果があります。歯周病になると痛みや不快感からワンちゃんの生活の質が低下するとともに、口臭が凄いとご家族との関係性にも影響が生じてしまいます。また歯周病は口の中だけに留まらず、心臓病や腎臓病などの全身の健康問題を引き起こす原因にもなります。歯磨きはとても大変ですが、ワンちゃんとご家族の楽しい生活には非常に重要なケアです。ぜひ子犬の頃から練習をしていきましょう。
健康診断
子犬の時期はまだ体も小さく、成長段階であるため一度の診察だけでは分からない異常もあります。定期的に診察を受けることで見逃しを減らしていきたいですね。子犬の時期はワクチン接種などで通院してもらうことが多い時期ですので、その都度診察することで定期的な健康チェックをしています。
また、生後6ヶ月齢を過ぎたら血液検査などの健康診断を受けてみても良いと思います。身体検査だけでは分からない健康問題を見つけたり、その子の正常な状態を知る意味でとても有意義なものです。
しつけ教室
当院では子犬を迎えたご家族向けにパピー教室(子犬のしつけ教室)を開催しています。ご家族とワンちゃんのお勉強をしたり、ワンちゃん同士のお友達を作ったりしています。動物病院は楽しいところだなって知ってもらうことも大切です。ぜひご参加ください!