混合ワクチンとは
混合ワクチンは予防できる病気の種類(数)によって〇〇種混合ワクチン(例えば5種混合ワクチン)などと呼ばれています。
当院では犬の混合ワクチンは5種混合ワクチン、10種混合ワクチン、レプトスピラ4種混合ワクチンを扱っています。
ワクチンを選ぶ
❶ワクチンの分類
コアワクチン
生活環境に関わらず、全ての犬が免疫力をつけておくべきもの。
ジステンパーウイルス、犬パルボウイルス、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型、狂犬病
ノンコアワクチン
生活環境を考慮し、必要な個体のみに免疫力をつけるもの。
犬パラインフルエンザウイルス、犬レプトスピラ症
非推奨ワクチン
科学的に接種を行うべき根拠が十分ではないもの。
犬コロナウイルス(COVID-19とは異なります)
❷ワクチンの種類
5種
ジステンパーウイルス、犬パルボウイルス、犬伝染性肝炎、犬アデノウイルス2型、犬パラインフルエンザウイルス
6種
5種+犬コロナウイルス
7種
5種+レプトスピラ2種
8種
5種+犬コロナウイルス+レプトスピラ2種
10種
5種+犬コロナウイルス+レプトスピラ4種
❸ライフスタイル
他のワンちゃんと頻繁に接触する場合
ケンネルコフ(犬の呼吸器感染症)の原因の一つとされているパラインフルエンザの予防を考えます。犬のくしゃみや咳を介して感染します。
山や川などのアウトドアへ遊びに行くような場合
ネズミなどの野生動物によって媒介されるレプトスピラ症※の予防を考えます。レプトスピラは菌を保有する野生動物の尿に汚染された土地や水に犬が触れてしまうと感染します。
※:レプトスピラ症は様々な型が存在し、ワクチンに含まれるのはその一部です。異なる型への予防効果はありません。そのためレプトスピラ症を含むワクチンを接種していても100%感染を防御できるわけではなく、接種していても感染には十分に注意してください。
❹接種間隔
※実際のところは、この一般論と抗体価検査などを踏まえた上で、獣医師と相談の上でワクチン接種プロトコールを決定していきます。愛犬の健康に関わる大切なことですので、このページを見ただけで判断せずに、必ず獣医師と相談した上で混合ワクチンを決めましょう。
副反応
局所の反応
痛み、痒み、発赤、腫瘍形成
目の症状
目の周囲の腫脹、痒み、角膜の混濁
軽度の全身症状
全身の痒み、発熱、精神的に過敏になる
重度の全身症状(非常にまれ)
虚脱、呼吸困難、激しい嘔吐、粘膜蒼白
災害のことも考えてみる
万が一被災した場合、避難所次第にはなりますが同行避難が必要になります。被災したワンちゃんも人間と同様に大きな不安を抱え、強いストレスにさらされます。もし被災した際に病気になってもすぐに動物病院を受診することが叶わないかもしれません。
普段からしっかりと予防を行ない他のワンちゃんから病気をもらわない、病気を移さないことはとても大切なことです。